珈琲のお話 1-1

コーヒーの木になる種が珈琲豆になる

 コーヒーノキは、リンドウ目アカネ科コーヒーノキ属(コフィア属)の常緑樹木でエチオピアのアビシニア高原が原産地。 

コーヒーノキ属は125種が知られているが、珈琲のために栽培されているのは、アラビカ種(Coffea arabica)6割程とカネフォラ(ロブスタ)種(Coffea canephora)4割程のふたつです。

 アカネ科には、古来生薬として用いられる芳香のあるクチナシや、マラリア特効薬キニーネが発見されたキナノキなども含まれます。アカネ科の中でコーヒーノキはわたしたちに最も身近な存在の植物種と言えます。 

 コーヒーノキは、赤道に沿って地球を一周する北回帰線から南回帰線の間のコーヒーベルトと呼ばれる熱帯・亜熱帯のエリアで栽培されます。

 松浜珈琲焙煎所の珈琲豆は全てシングルオリジンのアラビカ種でストレートで飲める唯一の品種と言われています。

味、香味に優れており、産地の気候や土壌による個性が現れる反面、病害虫や菌、降霜・少雨などの弱さが目立ちます。 

 高温多湿をきらい、湿気が少なく霜の降りない1000m2000mの高地で、年間降雨量は10002000mm程度、年間を通して平均して降ることが望まれる。また、適度に日照が必要だが強い日差しに弱く日中霧が発生するする地形、昼夜の寒暖差が大きい地形が望ましい。強烈な直射日光を避ける種シェードツリー植え栽培されることもあります。

参考文献

コーヒーが廻り世界史が廻る 臼井隆一郎 1992

コーヒー読本 UCCコ上嶋珈琲 東洋経済 1993

コーヒーハンドブック UCCコ上嶋珈琲 池田書店1998

プロが教えるこだわりの珈琲 田口 NHK出版 2000

コーヒーのテイスティング 堀口俊英 2000

コーヒー博物誌 伊藤 博 八坂書房 2001

一杯のコーヒーその魅力の全て 堀口俊英 永岡書店 2002

コーヒー危機 作られる貧困 日本フェアトレード委員会 筑波書房 2003

田口 護の珈琲大全 田口 護 NHK出版 2003

珈琲パーフェクトブック 小池康隆 2003

おいしい珈琲の事典 田口 護 成美堂出版 2004

なるほどコーヒー学 金沢大学 コーヒー学研究会 旭屋出版 2005

コーヒー学入門 広瀬幸雄他 人間の科学社 2007

それでもコーヒーを楽しむための100の知恵 朝日新聞出版 2008

コーヒーの処方箋 岡希太郎 医薬経済社 2008

コーヒーの事典 田口 護 成美堂出版 2009

美味しい珈琲の事典 田口 護 成美堂出版 2013

珈琲完全バイブル 丸山健太郎 ナツメ社 2014

コーヒーおいしさの方程式田口 護・丹部幸 NHK出版 2014

珈琲美味手帳 世界文化社 市川哲男 2015

コーヒーの科学 丹部幸博 講談社 2016

図説コーヒー UCCコーヒー博物館 河出書房新社 2016

大人のコーヒー常識 トキオ・ナレッジ 宝島社 2016

スペシャルティコーヒー入門 伊藤亮太 青春出版社 2016

珈琲の世界史 丹部幸博 講談社現代新書 2017

神戸とコーヒー 港からはじまる物語 UCCコーヒー博物館 神戸新聞総合出版センター 2017

 

ALL ABOUT COFFEEコーヒーのすべて ウィリアム・H・ユーカーズ、山内秀文訳